私は「無い」:無我とは何か その2

少し時が経ちましたが、侍JapanWBC優勝おめでとうございます。今回は、プレーそのものではなく、あのようなプレーができうるメンタルや考え、生き方について考えていきたいと思います。

 優勝後の選手や監督・コーチへのインタビューなどから彼らの考え方や生き方が垣間見えてきています。そのうち、私が新たに印象に残ったものについて書いてみます。まず、ダルビッシュさんですが、その言葉に「野球より人生のほうが大切ですから」があります。野球をあのステージでできることに楽しさを感じることを大切にし、自分を追い込んで苦しむことを戒めたのだと思います。また彼は普段から瞑想を行っているそうで、「今、この時」にいかに集中することができるかが、選手のメンタルの持ち方として大切かをメンバーに説いていたそうです。まさに「禅」ですよね。

 一方、大谷さんはメジャーに行く前、愛読していた一冊の文庫本があることをご存じですか。 昭和期の思想家中村天風(1876-1968年)の『運命を拓く』です。 天風の思想にはいくつかの柱があります。大谷さんが以下のことにどれほど着目していたかはわかりませんが、私は「こだわりを捨てること」に注目しました。天風は禅の教えを通じて、執着から解放されることが真の自由であると考え、状況に応じて柔軟に対応することが重要であるとし、日常生活の中でのこだわり、例えば、彼は、食べ物や服装にこだわらない生活を送り、その自由な生き方を強調しました。

大谷さんの食はアスリートとしての栄養摂取にのみ視点を置きいわゆる夜の外食をほぼせず、グルメ食に距離をおいたり、あと2年もたてばFAで数十億円の大金を手にしてメジャー移籍ができたのに、これにこだわらずエンゼルス入団を果たしたり、大金をエンゼルス職員たちに寄付していたりするところに天風の考えに通じるところを見てとれます。

 期ぜずして、ダルビッシュさん、大谷さんという両雄が「禅」の思想に重きをおきつつ日常生活、さらには野球人生にいかしていっていることに驚きとある種の納得感を感じているところです。「禅」が二人の人生を花開かせていると考えると感慨深いものがありますね。

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Posted by ジェイ・慈英