日本は世界から周回遅れ?!岸田政権の大胆な一手!国民はどうするの?!

岸田政権がようやく具体的な政策を打ち出し始めました。一つは、マイナンバーカードに保険証、運転免許証を統合するというものです。もう一つは労働移動の円滑化を進める学びなおし(首相はリスキングと言っているが本当はリカレント)を進めるため5年間で1兆円の予算化を図るというものです。

 私としては、遅きに失したがようやく国際基準に近づこうとしていると評価したいところです。ところが、マイナカード統合案には早くも反対の声が沸き起こっています。カード申請は行政窓口に行かないと取得できない、個人情報が政府にダダ洩れになる。もしカードをなくしたら被害に遭うのではないか‥‥。もっともと思います。政府は徹底的にこの声に応え不安を払拭する施策を必ず構築せねばなりません。

 我々はそもそもなぜ、この政策をこの時期に打ち出してきたのかを知って判断を行うことが大切です。それは、国内問題をグローバルな視点から考察する必要があります。

 それは日本経済の長きにわたる停滞です。GDPはこの20年間他のOECD諸国のなかで際立ってほぼ横ばい状態で推移している国で、既に中国は日本3倍規模になり、その差は広がる一方です。一人あたりGDPは20年前の2位から21年現在で28位まで後退し韓国とほぼ同じです。

世界競争力ランキングで日本の順位をみると、1989年から1992年まで、日本は1位を維持していました。その後、2019年では、過去最低の30位まで落ち込んだのです。ここで止まらず、2020年では、日本は34位にまで低下しました。

 それでもいいではないか、失業率が少なく犯罪率も世界最低レベルならばという声もあるでしょうが、経済低迷の中、超高齢社会が日増しに若年層に負担をかけている中みんなで泥船に乗っている日本社会には大いに危険が迫っていると考えるのが妥当でしょう。増える医療、社会保障関係費、低迷する実質賃金、そして急激な円安進行が追い打ちをかけています。今の日本は何もしない、現状固定社会では危機を甘受することは避けられません。

 その一つの打開策がIT化の進展です。政府としては、マイナカードを用いて国民の医療費の使途を総ざらいし、徹底的に無駄を省くことを企図しています。薬漬けになっている高齢者、無駄に廃棄される薬剤、真に必要な人に必要な医療を届けるシステム(不妊治療開発など)にたどり着かねばなりません。また、銀行への紐づけにより補助金の迅速な提供と事務費の節約(事務費だけで毎回何千億円もかかっています)。そして、所得の正確な把握による脱税の防止(今まではサラリーマンにとっては不公平極まりなかった)、本当に遅かったとどう考えても思います。

 デジタル技術では、2020年に日本は62位でした。対象は63の国・地域ですから、最後から2番目ということになります。 一方、現在、中国国内では、携帯端末の広がりを背景に、基本的にすべての携帯端末が個人ID(身分証明書)と銀行口座にひも付いた形となっています。また、市場において現金が使われる機会は激減し、たとえば夕食の買い物もほとんどアリババの決済サービス「アリペイ」などによって行われます。日常的な取引が、ほとんどすべて携帯端末を介して行われるため、市場の動きをより精度の高いビッグデータとして補足できます。 共産党独裁という政治背景のもと世界からは様々な批判を受けていますが、経済的には単なる世界の工場からデジタル技術の最先端を突き進む経済大国に変化しています。また日本のキャッシュレス決済比率は約30%にとどまっているのに対して、主要各国では軒並み上昇しています〈2021年各国のキャッシュレス決済比率: 韓国(94.7%)、中国(60%)、カナダ(62%)、オーストラリア(59%)、シンガポール(57.6%)、スウェーデン(48.9%)、アメリカ(47%)、フランス(44.8%)。

 世界の現状と日本の立ち位置を知り、必要なこと有益と言えることは謙虚に外国に学ぶことが求められています。労働移動の円滑化はこの流れの中、生産性の上がらない(言い換えると儲からない)職種から生産性の高い職種への移動を国をあげて行い、日本の経済的ボディを大胆に変身、体質変化させようとする試みと移動による失業危機を救うセイフティネットの二重の試みなのです。

 それではなぜ日本は世界の潮流変化から遅れを取ってしまったのか。日本を大胆に変身させることを国民は受け入れられるのか、それには日本人固有の心理が働くと私には思えてなりません。次回以降、これを探っていきましょう。

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Posted by ジェイ・慈英